日本は今や借金大国!そんなニュースをたびたび耳にしていることでしょう。 では、日本はいったいお金をどこから借りてるのかということを考えたことはありますか?実は知らず知らずのうちに、あなたも国にお金を貸しているかもしれないんです。 それ以前に「日本は借金が膨れ上がっている」ということが事実でないという意見も。いったい「国の借金」とはどういう仕組みなのでしょうか。
日本はどこから借りてるの?巨額な借金はウソ?
「日本には借金が約1200兆円ある」。このことについてテレビや新聞で目にしたことはありませんか?私の小学生の息子はそんなテレビを見ていて「日本の借金てすごいんだね。でもどこから借りてるの?」と聞いてきました。
#NewsZERO
— ばうぴょ🐰🎵 (@baucyan1) October 23, 2023
国の借金、1250兆円超
国民一人当たり約1000万円の借金
この借金をどうやって返済するのかな
そうですよね。「一体どこからそんな高額なお金が?!」と疑問に思いますよね。日本の借金は日本国民1人当たりで割ると、1人あたり1000万円になるそうです。この借金は、国債や借入金、政府の短期証券を合わせたものの金額です。国の収入に対して支出が大きいと、もちろん借金は増えます。
日本国内に流通しているお金はどこからくると思っていますか?
— 一刻豆蔵 (@ikkokumamezou) October 24, 2023
昔は金を担保にお金を発行していましたが、それでは経済が発展しないので今では金の代わりに国債を担保にお金を発行しています。国債を発行すると国内に流通するお金が増えて経済が良くなり、税金をとって国債を返すと経済が縮小します。
国が破たんするなんて聞きますがそもそも日本の借金はどこからしているのでしょうか。それは日本国民や日本の企業から、という答えになります。国債の保有の割合を見てみるとおよそ90%が日本国内に返済されており、外国からお金を借りていることはほとんどありません。ですから、国が破たんするなんてことは、ないのです。
日本の借金はどこから借りてるのか。結果的には国民から?
日本の借金は、日本国民の預貯金が当てられている。そうなると、銀行などに預けている貯金は誰のものなのかという話になりますよね。銀行は自己資本を持っていますが、銀行の一番重要な資産と言えば国民から預かる預金なのです。ですから、銀行は私たちの預貯金を運用して国債を買っています。それはつまり、私たちの預貯金を国に貸しているという形をとっていることになります。お金は借りると必ず利子が付きますよね。それは相手が国であっても変わらないので、毎年国の借金は膨れ上がっていくのです。
日本はお金をどこから借りてる?私たちの預貯金や年金などから借金していた。
これは2015年ごろのデータになりますが国と地方の長期間の債務残高を表したものです。日本の借入金がおよそ842兆円、地方の借入金がおよそ200兆円で合計して1.042兆円となっています。これらの負債額は年々増えています。この借金は金融機関や年金基金に預けている私たちの大切なお金です。
🌟日本国債の保有ランキング
— 祐樹せつら@ビジネスと投資 (@yukisetsurabiz) October 27, 2023
2021年時点では日本銀行(44%)、保険・年金基金(20%)、銀行等(14%)、公的年金(3%)、個人投資家等(1%)となっている。
金融機関や公的年金は預貯金や保険料、年金の一部を使って日本国債で運用している。
日本に住む国民が国へお金を貸している状態になります。ですから日本の借金は、正確には1人当たり1000万の借金があるのではなく1人当たり1000万円国に貸している状態なのです。その莫大な金額の借金を、国に貸すことができる理由を説明します。国民の多くは銀行にお金を預けています。ですが一度にすべて引き下ろすことがないので常に銀行には莫大な金額のお金があるのです。そして国も、その借りたお金を一定の額を利息を含めて返済しています。私たちの預貯金が国に貸したからと言って、減額されることはありません。国と銀行が私たちの見えないところでお金をやり取りし、日本という国は成り立っているのです。
日本の借金がどんどん増えた結果、何が起こる?
日本の借金について、国民が国にお金を貸していることが理解できたと思います。日本が、借金を返せなくなった場合はどうなるんでしょう。国債を持っている人はたくさんいると思いますが、借金が返されないとその国債もただの紙と化してしまいますよね。それは銀行にとっても同じこと。日本の借金は1200兆円ですが、その1割が返済されないとなれば120兆円のお金をなくしてしまうという事。銀行も倒産の危機に陥るかもしれないですし、国がお金を持っていないので助けることもできないですよね。そんな時、やはりお金を集めるために取られるのが増税なのです。税金がないと何もかもが機能しなくなってしまうから。だけどそんなに税金を増やされても払えないし、国民も税金を払う事を拒否するでしょう。そうなると国は、銀行にあるお金を預金者が引き出すことができないようにしてしまうんです。それは戦後に実際起こった事。戦後に日本はお金がなくてどうしようもなくなった時、国民の預貯金を取り上げてしまったんです。
日本の借金は返す必要がないとはどういうこと?
国が借りたお金を返すことで金利の負担は軽くなるはずですが、実は借りたお金を返さなくても金利を軽くする方法があります。その方法は国民や銀行が持っている国債を日銀が買い取ることで成立します。日銀が持っている国債は国民の金利がないという風に決められているからです。それは日銀の収入は国へ返すことになっているからです。国が借りたお金を返すには国の支出よりも税収が多い時でないとできませんね。黒字にするには税金を増やすか、支出を減らすかのどちらかの方法になります。国民にとって増税は生活が苦しくなる原因であり、支出を減らすという事は年金の減額や医療費の自己負担増しなどとなり、それもまた国民の負担となります。ですから、金利の負担を減らす方法があるのに国の財政を黒字化してまで無理に借金を返すことが本当に必要な事なのでしょうか?
まとめ
日本は国債を発行していますが、そういった国債を民間の銀行や生損保会社、年金基金などが買っています。元々、国民の預貯金を運用している機関が国債を買っているということになります。そのため日本は国民の預貯金からお金を借りているとも言えます。もちろん日本は金利の負担をしなければなりません。しかし、最近は日本銀行のが国債を購入する割合も増えているため、国債の金利の負担も減っています。