海外からの観光客にとって人気の和食グルメはいろいろあります。日本ならではのお寿司に天ぷら、すき焼きなどがありますが、「ラーメン」もその一つです。 ラーメンをお目当てに訪れる海外からの観光客も多く、訪日観光経験者に日本で美味しかったものを聞いてみると、なんとラーメンが堂々の1位でした!そんな、日本のラーメンについて海外の人から見た反応が気になるので調べてみました。
日本のラーメンは海外の人にとってどう感じるの?
日本の有名とんこつラーメン店が海外に進出して出店し、長蛇の列を作るほど人気があることは、地元メディアでも話題になっています。そのため、外国人にとって日本のラーメンといえばとんこつ味がメジャーです。
【麺屋二郎 指宿駅前店】
— JIN@たびびと(様子見) (@JIN_ebosi) December 4, 2021
『指宿』のご当地ラーメンを目指すラーメン屋ですが、指宿の3店舗以外は神奈川の逗子、そしてニューヨークに3店舗…海外進出してます。豚骨と鶏ガラを合わせたスープに焦がし醤油を入れた『指宿豚骨ラーメン~かさね〜』は濃厚さと繊細さが合わさった味です。#ラーメン探訪 pic.twitter.com/ArnshpgJPD
日本のとんこつラーメン店の行列のなかに外国人が多いなと思ったことのある人もいるのではないでしょうか?実際、世界最大級の口コミサイトが発表した東京のベストスポットランキングでも、とんこつラーメン店が2位になったほどです。
これほど海外でも人気のあるとんこつ味のラーメンですが、逆に外国人の嫌いなラーメンの味にも選ばれているというのです。行列ができるほど人気のとんこつラーメンなのに嫌いなラーメンにも選ばれているといのはどうしてなのか、外国人に聞いてみました。
- とんこつスープは味が濃すぎる。鶏ガラのシンプルなスープのほうが好み(ドイツ)
- 食べなれないのに真っ黒のとんこつラーメンを頼んで、濃すぎて後悔した(韓国)
- こってり系のラーメンは苦手
- 脂がたくさん浮いてるようなラーメンは苦手
日本人にもこってり系が好きな人と苦手な人は意見が分かれるように、外国人にも好みが分かれるようです。
海外の人から見ると「ラーメン」は日本の和食?
日本人からすると、ラーメンは和食かといわれると和食というよりは「中華料理では?」と思う人が多いです。しかし、外国人からすると、日本のラーメンは和食の分類に分けられます。
中華麺を使用していても、肉や魚介、野菜などからだしを取って味のバランスをとっている料理ということで、味の奥深さやおいしさから外国人にとってはラーメンは和食という認識なのです。
初代 秀ちゃん キャナルシティ店(福岡県福岡市博多区)
— HASH-ROYAL (@hashroyal) October 16, 2021
NYや香港のミシュランガイドにも掲載される、博多を代表する大御所店。表層が細かなクレマで覆われた、コクとキレが同居した豚骨スープ。キチンと糊化した細麺が、それらをしっかり拾い上げる。他店にはない茹でモヤシを採用した点も私好み。 pic.twitter.com/LQZN9RKTOc
日本のラーメンは海外でも人気です。和食はヘルシーでおいしいというイメージがあるため、ラーメンも人気なのです。
ラーメンに似た麺の料理は昔から中国などアジア各国にあり、麺料理の一つである日本のラーメンに目新しさを感じないはずですが、日本独自の発展を遂げたラーメンは和食として受け入れられているのです。
欧米人にはとんこつラーメンが人気です。醤油ラーメンなど、スープに油分が浮いているのが一目で見てわかるものは抵抗感があるそうですが、とんこつラーメンは見た目に脂が浮いているか見えにくいので抵抗なく受け入れられたのでしょう。
ある調査によると、世界44か国600人以上にラーメンが好きかアンケートをとったところ、9割の人が好きと答え、その中の5割の人がとんこつ味が好きと答えたそうです。
この結果からも、日本のラーメンは和食という位置づけで外国人に受け入れられていることがわかります。
麺をすするという習慣がない海外の人の反応
食事のマナーというのは、世界各国それぞれ独自のマナーもあるものです。日本で麺類はズルズルと音を立ててすすって食べるのもOK、そばに至っては音を立てて食べるのが粋だとされています。
しかし、日本以外では食事中麺をすすったり音を立てて食べるのはマナー違反になります。外国人にとって食べ物をすするという習慣がないため、日本の麺類は食べ方が難しいというのです。
マナーの観点で啜るのに抵抗があるということもあるでしょうが、それ以前に日本人にとって当たり前のすするという行為がやろうと思ってもできない外国人も多いです。
実際、麺類をすすって食べてみた外国人の意見を聞いてみました。
- 日本式に麺類はすすって食べようと思っても上手にできません。旦那が日本人なので教えてもらったけど、それでもできないのですすって食べるのはもうあきらめています。
- すすって食べる食べ方は面白いと思う。
- 最初は難しかったけど、今では麺類をすすって食べることができるようになりました。口を閉じたほうがすすりやすそうと思っていたけど、口を閉じすぎてもうまく啜れないと気付いたの。
- 麺をすするのは得意!
- 麺をすするのは嫌いです。スープも一緒に吸い込んでしまってむせそうだから。
海外で増え続ける日本のラーメン店
福岡の有名とんこつラーメン店が海外進出をして10年以上たちました。そのラーメン店はゆくゆくは国内外に300店舗まで事業を拡大する計画を立てているといいます。実際、海外展開の強化にむけてマザーズに上場しました。
シドニーの一風堂、変わらない美味しさ😭
— Naoko@ニュージーランド南島クライストチャーチ (@naokonz) December 17, 2019
海外の一風堂限定だという角煮まん、白い包みがふわふわで、ポークもとろける pic.twitter.com/BkAJE3Nszs
海外での日本のラーメン普及に一躍買っているそのラーメン店では、ラーメンは世界に通用すると信じ海外に進出。海外一号店は長蛇の行列ができて大成功を収めました。
今や日本のラーメンは「RAMEN」と言って、お寿司やてんぷらと並ぶ、外国人に人気の和食となっています。
上記のラーメン店以外にもラーメン店はどんどん海外進出を果たしています。2010年には海外に展開していたチェーン店は15社だったといいますが、2016年には6倍の企業が海外進出を果たしました。
出店地域を見てみると、アジア圏が最も多く80社、次いで北米に26社、ヨーロッパに7社です。アジア圏の中でもタイに展開している企業が多くなります。
また、とんこつラーメン店だけでなく、塩ラーメンが売りのラーメン店や味噌ラーメンが売りのラーメン店など様々な味のラーメン店が世界進出を果たしています。
海外の人にも人気!「駅弁」は日本独自の食文化
日本人にとってなじみのある駅弁は日本独自のものといってもいいでしょう。もちろん、世界でも駅にお弁当となるものは売られています。
【いわしのほっかぶり寿司(北海道)】
— 旅に出よう (@6Twe9s1Z9CuUxSY) January 9, 2022
釧路産のイワシの酢漬けに薄切りの大根を被せた名物駅弁です。
釧路湿原から釧路駅に引き返し、駅の売店が開くのを待って購入しました。根室まで向かう列車内でいただきます。北海道のどこにでも名物があり、食に飽きることはありません。
8:08 朝から贅沢 pic.twitter.com/JkVHnqMxuE
しかし、日本の駅弁のようにその駅に特化した食品はありません。特産品などを使って各駅や地域をPRするようなものを売っていることはありますが、日本の駅弁とは少し違って、各土地で独自に行っているものです。
さらに、主要な駅で食べ物が売られている保証もありません。日本だと買いそびれてもほかの駅で買えるだろうと安易に思えますが、海外ではその安心感はありません。
日本は南北に長い国で四季があり、各地で気候も違うため特産品に違いが出やすいのも特徴で、日本ほどの国土の広さで様々な特産品がある国はあまりなく、それが駅弁が確立した理由の一つになっているでしょう。