ゴーン氏にまつわるニュースが連日、後を絶ちませんね。日産だけでなくルノーなどとも関係があるだけに、まだまだ解決までの道のりは遠そうです。
レバノンに逃亡したしたカルロス・ゴーン被告は記者会見を開くようです。
そこで、不正に関わった日産の役員達や、政府関係者のことを、カルロス・ゴーン被告は述べるようです。また、日本の司法制度や日産の内部調査への不満も語るようです。
そんな中、ゴーン氏が不正を行った際に、不正を実行した人物が2人いて、司法取引にも応じた人物と同じであることが分かりました。
その2人はいったい誰なのでしょうか。また、政府関係者とは誰でしょうか?気になるので調査してみたいと思います。
被告がレバノンで記者会見を開くまでの経緯
2018年11月、日産の内部告発によって、当時、日産の会長であったカルロス・ゴーン氏が、2011年から15年までの間、約100億円もの役員報酬を受け取っていたものの、自身の報酬を半額(約50億円)で申告していたことが判明。
ゴーン氏は50億円もの会社のお金を私的流用し、偽った額を記載した有価証券報告書を提出。
金融商品取引法違反容疑で逮捕されました。
また今後は、所得税法違反や、特別背任罪に問われる可能性も出てきています。
また、ゴーン氏の側近で日産の代表取締役のグレゴリー・ケリー氏もゴーン氏に共謀したとして逮捕されています。
そして逮捕から2日後、日産が開いた臨時取締役会にて、容疑者となったゴーン氏の会長職を解任することが全会一致で決定されました。
その後、保釈中であったカルロス・ゴーン被告はレバノンへ海外逃亡しました。
そして、カルロス・ゴーン被告は記者会見を開き、今回の件に関わった政府関係者のことや、日本の司法制度の不公正さを述べるようです。
内部告発&司法取引があった!
ニュースでもすでに何度も報道されていますが、この事件は、あのゴーン氏が逮捕されるという衝撃もさることながら、
・事件の発端は内部告発だったこと。
・さらには、司法取引が行われていたこと。ということでも注目されました。
今日までに分かっていることをまとめてみますと、まず内部告発をした人物ははっきりとはわかっていないようですね。
しかし、西川社長や取締役や執行役員の面々に関しては、いわゆる「親ゴーン派」であるようですので、少なくともそういった日産のトップの人が告発したわけではなさそうなんです。
自動車業界にも詳しいある評論家の方によると、今回の内部告発は、現場の従業員から出たものではないか、とのこと。
実際、従業員の方からは、外国人社員との価値観の違いや意思の疎通が上層部とできていないことに不満があった人が多かったのだそう。
しかし、上層部と意思の疎通がはかれなかったほどの現場の社員が、内部告発できるほどゴーン&ケリー氏の動きを把握できていたのでしょうか。
またある見方では、ゴーン氏の不倫やDVを訴えて2017年から告発に出ているゴーン氏の前妻(リタさん)が告発に絡んでいたのではないか、という意見もありました。
しかし、前妻とはいえ会社での深いところまで理解はしていなかったであろうリタさんが告発することも、少し無理があるように思えます。
つまり、
親ゴーン派ではない上層部の人
あるいは
経理を担当している周辺の人の辺りではないかと思います。
西川社長は会見でクーデター説を完全否定してたけど、日産がルノーによる支配に反発して仕掛けたんじゃないか説。マスコミにも気づかれずここまで隠密に社内調査が進められたのは驚異的ではありますね。/ゴーン追放はクーデターか…日産社内で囁かれる逮捕の深層(井上久男) https://t.co/7WLvE7GPdu
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) November 19, 2018
ルノーとの関係性まで取りざたされていて、横領のような単純な話ではなく、闇が深い事件なのかもしれません。
そして司法取引に応じたのは、「日産社内のゴーン氏の部下」と言われています。
実は司法取引制度が施行されたのは2018年6月。
司法取引をしたのは、日本では今回が2例目なのだそうです。
1例目はタイで起きた「三菱日立パワーシステムズ」の事件。
この会社の取締役がタイ現地社員と共謀して便宜を図ってもらうために賄賂を払った、というもの。
この件での司法取引では、捜査に協力した法人自身は不起訴になり、実行犯である現地社員の刑事責任も問わないというものだったそうです。
会長室を担当する側近中の側近である外国人専務執行役員と、秘書室長としてゴーン容疑者を長年支えた日本人幹部社員。不正行為の実行役だった2人が東京地検特捜部と司法取引で合意し、捜査は大きく前進しました。#司法取引https://t.co/6uCgGfc60R pic.twitter.com/RqN7ZNooPg
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) November 20, 2018
そして今回の日産の件では、司法取引に応じたのは、
「法務部門の外国人専務執行役員(54歳)」と「日本人の幹部社員の秘書室長」の2人で、しかも
不正を実行した張本人ということが分かりました。
このお2人は、不正について情報を東京地検特捜部に提供する代わりに、刑事責任は問われない、となったのではないでしょうか。
具体的には、
1)ゴーン氏がケリー氏に、有価証券報告書への虚偽記載をメールで指示。
2)その指示から、ケリー氏が2人の側近へ、虚偽記載をするようにメールで指示
という流れたあったこともわかってきたのです。
なんかそんな大切なこと、メールで伝えちゃうんですね。悪事がバレたときに、そのメールが動かぬ証拠となることは考えなかったのでしょうか。
当然、このメールはすでに特捜部に押収されており、容疑を裏付ける証拠となっています。
レバノンでのカルロス・ゴーン被告の記者会見では、他にも日産の役員の名前が出てくるかもしれません。
では、この不正を実行した張本人で、司法取引にも応じたゴーン&ケリーの側近2人「法務部門の外国人執行役員(54歳)」と「日本人の幹部社員」は誰なのでしょうか。
不正を実行したゴーン&ケリーの側近2人とは誰!?
気になるのはこのお二人が、誰なの?ということですが、「法務部門の外国人執行役員」に関しては、年齢や役職などの情報からすでに特定されています。
— blanknote (@blanknote) November 20, 2018
画像はこちら
いろいろな情報を集めて外国人執行役員の中から条件に合う人物としては、こちらのハリ・ナダさんという方しかいないようでしたので、こちらの方で間違いないといってもいいと思います。
もうお一方の「日本人の幹部社員」に関しては、まだ情報が少ないために特定には至っておらず、私の方でもわかりそうにはありませんでした。
こちらももう少し情報が出てきたらいずれ特定されるのかもしれません。
それにしても今回の事件の特性から、もしゴーン氏やケリー氏の指示がなければ、こちらのお二人は不正には加担しなかったはずです。
よって、こちらのお二人に関しては再犯の可能性はほぼ0であると特捜部に判断されたことも司法取引をした要因ではないでしょうか。
そしてこのハリ・ナダさん、日産に長く勤めて日産に尽くしてきた方のよう。
キャリアとしても弁護士出身で、日産の法務を長きにわたって支えてきた人物のようですね。
司法取引に応じていても執行猶予付きなどで罪に問われる可能性もないとはいえないですし、トップ個人の私利私欲を満たすために利用され、自身のキャリアに泥をぬることになったのは気の毒な気がしてなりません。
とはいっても、そこは元弁護士。ハリ・ナダさんは悪いことをバレないようにやる方法についても熟知していたのではないかなと思います。
さらには、5年にもわたる長い間、ゴーン氏の不正に協力してしまったことは残念ですね。
もっと早い時期に自身が内部告発することはできなかったのでしょうか。
それも、会社に忠誠を誓っていたからこそ、かもしれませんが。
レバノンでのカルロス・ゴーン被告の記者会見では日産の他の役員や、政府関係者の名前が出てくるかもしれません。
政府関係者は誰?
レバノンでカルロス・ゴーン被告が記者会見で発表する日本政府関係者が誰かは、まだわかっていません。
今夜レバノンで注目の会見【ゴーンが暴露する日産クーデターの背後にいる日本政府関係者の実名】チラつく「官邸」「経産省」の影 FOXビジネスの取材にゴーンはクーデターの実際の証拠や文書があるとしているが、具体的な実名を持っているのは間違いない(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/qCtVWpD2QG
— KK (@Trapelus) January 8, 2020
官邸や経済産業省の人物ではないかといわれています。
続報を待っています。
まとめ
一連の日産のこの事件、まだまだ続きそうです。
その後、起訴されたカルロス・ゴーン被告は、2019年4月より、保釈金約15億円で保釈されていました。
しかし、2019年12月31日、楽器ケース、あるいは音響機器のスピーカーのケースに隠れて、プライベートジェットでレバノンに海外逃亡しました。
そのため、カルロス・ゴーン被告の保釈は取り消されました。
レバノンでにいるカルロス・ゴーン被告は記者会見を開き、今回の件に関わった日産の役員や政府関係者のことを表明しました。また、日本の司法制度や日産の内部調査への不満も語りました。また、西川廣人さんのことも批判しました。
これからも続報があれば調べていきたいです。