2006年から薬学部は6年制の大学となりました。しかし、勉強が難しいとか勉強量が多すぎてアルバイトをするヒマもないと言われていますが、実態はどうなっているのでしょうか?薬学部の6年間の勉強内容とは?また、その勉強が難しいと感じる人の特徴は?薬剤師国家試験の合格率は約6割、そのための勉強はこんなに大変!薬学部の実態を教えます。
薬学部の勉強は難しい!その大学6年間の勉強内容とは?
「日本の大学は、入学するのが大変だけど、その後は講義に出て単位さえとれば卒業できる。」と、そう考えている人が多いです。しかし、薬学部に関しては例外と言えます。勉強をし続けなくてはいけないからです。勉強が嫌いに人にとっては地獄の6年間となるでしょう。薬学部は6年制の大学ですが、まず大学1~3年生の間は基本的に講義が多くなっています。その他に実験をしたり、実習レポートも提出しなくてはいけません。さらにテストの回数も多いです。高校の時よりも長く勉強しているかもしれません。
午後から実験が入る日が増えるので、2年生までが限界です😖 薬学部生のみのサークルならみんな忙しいのが前提ですが、そうでなければスケジュール的に厳しいです😅 放課後にしても17時以降になりそうです。しのぶさん、どう時間のやりくりしてるのか気になりました🤣
— Chie Ishikawa (@loverchiek) April 19, 2022
その後の大学4~6年生の間も実務実習や就活、卒論、卒業試験と盛りだくさんです!さらに国家試験も待っています。「6年間なんて長い。」と、最初はそう思っていても、あっという間に過ぎていてしまいます。
難しくて地獄と感じる人はこんな人!
薬学部に合格したものの、入学後に勉強が難しいと感じる人が多いです。その理由として考えられるのは「基礎学力の不足」です。大学で最低限必要となる知識が身に付いていないのです。理系の科目で履修していない分野があれば、基礎からしっかりと勉強しましょう。高校生の時、生物と化学しか履修していない場合は、物理も勉強し直しておかなければなりません。
薬学部入る前は薬学部っていうし薬とか化学についてたくさん勉強するんだろうなーって思ってたんだけど、予想以上に物理系の科目が多い!!!
— すい (@sui_4_2) May 17, 2022
物理が苦手なので常にピンチ!!!
どうしても苦手な分野がある場合は家庭教師を依頼してもよいでしょう。まずは基礎固めをしましょう。高校とは違い、大学では専門的な教育になります。そのため、高校と同じ勉強方法ではついていけない場合もあります。高校では先生が重要なポイントについて教えてくれるので、それに対して勉強すれば良かったのですが、大学では与えられたことをそのままやるだけではダメなのです。いろいろな考え方の中から自分で課題を見つけて解決策を考える、勉強ではなく「研究」しなくてはいけないのです。それがわかっていない人も、勉強が難しいと感じるでしょう。一つの分野に対してだけでも何万冊もの本があります。全部を読むことは不可能でしょう。効率的な勉強方法を見つけないと、実力をつけることはできないでしょう。
勉強量が多い!
実際に薬学部に入ってみると、その勉強量に驚かされます。さらに大学の体制によっては、留年する学生もたくさん出ています。留年について厳しい条件を設けている大学や、薬剤師の国家試験の合格率を下げないために、合格の可能性が高い学生しか受験させないように指導する大学も実際にあります。薬学部や薬科大学に通っている学生に話を聞いてみると、週5日朝からずっと講義がある、実習がある日は夜遅くまでかかる、何十枚ものレポートの提出をしなくてはいけないなど他の学部よりも厳しいです。
2個上の医学部の彼がいたときに、薬理教えてって言っても分かんないって言われるし分析教えてって言っても知らないって言われるし、テスト期間たまにちょっとかぶったけど勉強量全然違うし(薬学部≫医学部)で医学部の勉強時間に合わせるとだいたい本試落とす
— まちゃん (@mcc230_107) February 28, 2021
大学には特色があります。厳しい大学に入って頑張るか、比較的条件が厳しくない大学に入るかでも変わってきます。6年間通わなくてはいけないので、大学選びも慎重にしなくてはいけないでしょう。薬学部の学費もばかになりません。留年しないように過ごせるようにしましょう。
薬剤師国家試験に向けてNGな勉強方法とは?
薬剤師の国家試験の合格率は平均60~80%、一見高いように見えますが大学側が受験者を絞っていることがこの数字になっているようです。国家試験に合格するためには、効率よく勉強しなければなりません。そのため、こんな勉強方法をしている場合は見直した方が良いでしょう。まず、ノートをまとめること。参考書の内容を自分のノートにまとめていませんか?それに時間を費やしていませんか?よく考えてみましょう。参考書はすでにまとまっているものです。専門家がきちんとまとめてくれています。それをさらにまとめる必要はないのです。自分がしなくてはいけないのは、それを覚えることです。頭の中に入れて、試験の時にそこから引き出すのです。ノートに書き写すという勉強法はNGです。そして、不得意分野の克服も必要です。人間には得意・不得意が少なからずあるでしょう。しかし、新国家試験は「足切り」があります。自分の得意な分野の勉強ばかりして高得点をとったとしても、他の分野で足切りとなってしまえば終わりです。
国試の勉強に離れるために話題の数学1A解いたりしてた当時、薬剤師国試に統計出るからやったぜワイ。
— まもる (@mamoruttehito) May 21, 2022
不得意分野の勉強もしっかりしましょう。わかりやすい参考書を探してみましょう。それによってやる気が出るかもしれませんよ。
薬学部を卒業した後はみんな薬剤師になるの?
6年制大学卒業生の過去の就職動向の調査では、約40%の人が薬局へ、約30%の人が病院に就職して「現場薬剤師」となっています。そして残りの約30%の人はドラッグストア、卸売販売業、試験研究機関などに就職しているようです。薬学部が6年制になったことによって、実習期間が増えました。そのことによって、薬剤師養成機関としての実績は上がっていると言えるでしょう。さらに医薬品の開発や研究分野への進出など研究者養成機関としても期待されています。それに対し4年制薬科学科の卒業生は、大学院への進学、製薬会社MR、化学・化粧品・食品研究開発分野などへ就職しているようです。給料面では、6年制の薬学部を卒業して薬剤師として働く場合、手取りで約25万円、年収は約350万円が平均のようです。4年制の卒業生の給料は手取りで約20万円、年収で約300万円です。一見6年制の方が高いように見えますが、4年制の学生は薬剤師国家試験の受験資格がないため、一概に比較することはできません。