今日は、度重なる失言で炎上を繰り返している桜田義孝五輪担当相について、その失言や炎上の過去も振り返ってみたいと思います。
また2019年2月、東京オリンピックでも活躍が期待されていた水泳選手の一人である池江璃花子選手が白血病を患ったことを発表し、世間に衝撃が走りましたが、このことに関してまた桜田義孝氏は失言をしてまた大炎上しました。
この不適切発言により桜田義孝氏はいよいよ辞任となるのでしょうか。
桜田義孝氏の人柄についても調査してみたいと思います。
プロフィール
桜田 義孝(さくらだ よしたか)
生年月日: 1949年12月20日
年齢: 69歳 (2019年2月現在)
出身地: 千葉県柏市
最終学歴: 明治大学商学部夜間学部
現職: 衆議院議員(自由民主党)、国務大臣(東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当)
趣味: 登山、バスケ、映画鑑賞、家庭料理
1976年に桜田建設(株)を創立。
地元柏市で市議会議員を2期務め、その後千葉県議会議員を1期務めた後の1996年、第41回衆議院議員総選挙にて初当選を果たします。
それ以降、連続で4回当選し、2009年落選。
2012年12月の衆議院議員総選挙に当選し国政に復帰すると、2013年、文部科学副大臣に就任(科学技術・学術・スポーツ担当)。
2014年、自民党副幹事長に就任。
2015年、文部科学委員会理事、災害対策特別委員会理事、沖縄及び北方領土問題に関する特別委員会理事に。
2017年、東北福祉大学の特任教授に着任。
2018年10月、安倍改造内閣において国務大臣に就任し初入閣。東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当となりました。
また、サイバーセキュリティ戦略担当大臣も兼務しています。
2019年現在、7期目の任期中。
選挙区は、千葉8区。
過去には不祥事・失言やおかしな答弁も
桜田義孝氏について調べてみると、過去には不祥事や失言を繰り返してきたことが分かりました。
以下にまとめてみたいと思います。
原発事故関連の失言(2013)
2013年10月、千葉県内で開かれた千葉県から選出された国会議員らの会合にて、福島の原発事故に関連して千葉県内で発生したごみの焼却灰などの「指定廃棄物」の処理を巡って、桜田義孝氏は、
「原発事故で人の住めなくなった福島の東京電力の施設に置けばいい」
と発言。
原発事故の一番の被害者は福島県民であるはずなのに、他県で発生した指定廃棄物を「福島に置けばいい」と発言したことで、福島県知事や自民党の福島県連から批判の声が上がりました。
そもそも指定廃棄物は発生した都道府県が処理することが国の方針で決められています。
桜田義孝氏の地元である柏市や隣接する流山市などでは、原発事故後に高い放射線量が観測されたため、1,2年ほどかけて公園やグランドなど汚染された土を取り替えたりする作業をしていましたので、そういった土だったり、放射性物質が付着していると思われる指定廃棄物が大量に出たため、その処理に頭が痛いという事実はあったと思います。
しかしそういった事情を考慮したとしても、桜田義孝氏の発言は福島県民の心情を完全に無視した発言であるため、批判されても仕方のない失言でした。
そしてこの失言の2日後には、当時の文部科学大臣(下村博文氏)に口頭で厳重注意をされたそうです。
大人になってから怒られるだけでも嫌なのに、世の中に怒られたことが伝わり、さらに今もこうして情報が残っていくのですから、発言一つ一つも注目されるようなお仕事や立場の方は、どんなときもご自身の発言には細心の注意を払わないといけませんね。
従軍慰安婦に関する失言(2016)
長年韓国との間で旧日本軍の関与と責任について話し合われてきた従軍慰安婦問題。
この件に関して2016年、桜田義孝氏は
「職業としての売春婦だった。犠牲者だったかのような宣伝工作に惑わされすぎだ」
と発言。
すぐにこの発言を撤回したものの、官房長官からは「政府や党の考え方は決まっている。自民の国会議員であれば、そうしたことを踏まえて発言してほしい」と批判されました。
また、日韓議員連盟会長を務めていた自民党の財務大臣にも「発言自体が信じられない」と非難され、元官房長官からは「全く勉強していない。こういう発言はあってはならないことで、政治家として失格だ」と厳しく批判されていました。
政治に明るくない私でも、「それは日本の政治家が言っちゃいけないでしょ」と思うんですけどねぇ。
街頭演説中に殴られる事件(2017)
さらには、2017年に衆議院議員総選挙の街頭演説を柏駅前で行っていたところ、酔っぱらった無職の男に頭を殴られたことがあるのだそうです。
怪我はなく、容疑者も現場スタッフに取り押さえられ逮捕されたそうですが、桜田義孝氏は殴られても演説を1時間継続したそうです。
逮捕された男性は酔っていたとはいえ、演説中の候補者を殴りたくなるほど桜田義孝氏は気に入らない発言でもしたのかなと、今なら思ってしまいますね。
こちらは桜田義孝氏の不祥事ではないですが、桜田義孝氏にまつわる事件としてご紹介しました。
サイバーセキュリティ戦略担当大臣としての失言(2018)
2018年11月の衆議院内閣委員会における議員からの「自分でパソコンは使っているのか」という質問に対し、
「25歳で独立してやっている。秘書とか従業員に指示してる。自分でパソコンを打つことはありません」
と、答えました。
自分でパソコンを触らない人が、サイバー攻撃やセキュリティの概要でさえ理解できるのか疑問に思われても仕方がないような発言で、ではなぜサイバーセキュリティ戦略大臣になったの?という安倍総理の任命責任も問われかねない発言ですね。
更に別の議員が日本の原発がサイバー攻撃を受ける可能性について触れ、「日本の原発にもUSBメモリはありますか」という質問には、
「使う場合は穴を入れるらしいが、細かいことは、私はよくわからないので、もしあれだったら私より詳しい専門家に答えさせるが、いかがでしょう」
と答えました。
また、こんな動画もありました。
自分の立場考えたら恥ずかしくて言えないことを見事に言い切ってやがる🤣
— マラッチー@sho (@smile557188) February 13, 2019
最大のセキュリティホール発見👁#桜田大臣#桜田五輪相#サイバーセキュリティ#サイバーセキュリティ担当大臣#セキュリティホール pic.twitter.com/U3rIDzxfhG
私もそんなにパソコンには詳しくはないですが、それでも20年以上はパソコンを触っていますし、この感じなら桜田義孝氏からすれば私も専門家の一人になれそうです。笑
その他にも人物名など公共の場で決して間違えてはならない言葉の言い間違いや、大臣就任会見という大切な場で担当するオリンピック・パラリンピックの正式名称も間違えたり、はたまた政治資金パーティーでは上限額を超える代金を(上限額を知りながら)受け取るなど、不適切な言動が繰り返し行われてきたようです。
しかも、失言では一度も謝罪はしていないようですね。
あくまで撤回のみです。
仮に謝罪があったところで、簡単にはなかったことにはできませんけどね。
またもや不適切発言で大炎上中!
そして2019年2月、水泳選手の池江璃花子選手が白血病と診断されたことを自身のSNSで公表し世間でも大きなショックと応援の気持ちが溢れました。
池江選手が病気を公表した直後、東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当である桜田義孝氏は、
「金メダル候補で、日本が本当に期待している選手なので、がっかりしている。早く治療に専念して頑張ってもらいたい。また、元気な姿を見たい。1人リードする選手がいると、みんなつられて全体が盛り上がるので、その盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」
と発言。
「がっかりした」「下火にならないか心配」などと発言の一部が切り取られて強調されて報道されたこともあるかもしれませんが、SNSでは桜田義孝氏の批判が殺到し、SNSは炎上状態になりました。
発言の全文を見ると、桜田義孝氏は池江璃花子選手を応援はしていることは良く分かります。
ただそれでも、病気を公表された方にはあまりにふさわしくない「がっかり」という言葉を使っているところや、「下火にならないか心配」との発言が「病気の人の心配よりも自分の立場の方が心配なの?」とも取れ、答弁での発言としては不適切なセリフであることは間違いないと思います。
そしてこの失言の翌日の衆議院予算委員会では、この失言が話題となり、桜田義孝氏の更迭の声もあがっていました。
しかし桜田義孝氏は「配慮を欠いたと思うのでおわびをし、撤回する」と、この発言自体を撤回。
過去から見ている人からすると、「また失言・撤回か」という感じでもありますが。
(社説)#桜田五輪相 妄言・迷走も極まれり
— 朝日新聞コブク郎 (@asahi_tokyo) February 14, 2019
『あまりの無責任ぶりとレベルの低さに、野党も国民も怒りを通り越してあきれ、やがて慣れてしまい、この人にいくら言っても仕方がないと、さじを投げる。妄言・暴言を繰り返しながら居直る麻生副総理と、同じような状態に…』https://t.co/K4x7XwNJmH
さらに失言の翌日の2月13日の衆議院予算委員会では
「(オリンピック憲章について)話には聞いたことがあるが、自分では読んでいない」
と発言。
オリンピズムの根本原則や規約を記した「オリンピック憲章」。
担当大臣とはいえ、確かにオリンピック憲章そのものを読むことまではしないのかもしれませんが、このような質問が出たということは、そういった基本中の基本まで理解できていないのでは、という疑いがもたれた、ということの表れだと思います。
よってこれから桜田義孝氏にきちんと五輪担当相が務まるのか、ということを野党から徹底的に追及されるのではないかなと思います。
2020年、オリンピックという世界中が注目している場で、五輪担当相が失言をするなんていう恥ずかしい事態だけは避けて欲しいと強く願います。
いよいよ辞任?人柄は?
難しいケースも多々ある病に侵されてしまったことを勇気をもってカミングアウトした超一流選手に対して「がっかり」という言葉を使った桜田義孝氏。
もはや人柄まで疑われている自体となっています。
この大臣はもはや論外。
— 蓮舫🙋♀️RENHO・れんほう@立憲民主党 (@renho_sha) February 13, 2019
五輪を担う資格さえないし、人としてどうなの。
予算委員会に備えようと、再度思いました。
桜田五輪相「ガッカリ」「下火にならないか心配」に批判コメント殺到 #SmartNews https://t.co/khdYqC16WP
そこで桜田義孝氏の人柄について調べてみると、どうやら身内には評判が良い方のようなんです。
同じ派閥内では「とにかく人柄がいい」や、失言で責められても「集中砲火はかわいそう」「(大臣の仕事でもある)答弁に慣れていないだけかも」などという同情の声が出ているのだそうです。
世間の声とはだいぶ違いますね。
そして桜田義孝氏はホームページでご自身の過去の苦労話をされていて、それをもとに桜田義孝氏のことを応援している地方議員の方なんかもいらっしゃるようでした(一方でこの感動的な苦労話も本当なのか怪しい、という話もあります)。
とはいえ、日本国民の大多数は身内ではないわけですし、やっぱり五輪担当相になったからには、少なくとも日本国民の過半数がオリンピックを任せられると思えるような大臣にやって頂きたい!と思うのは普通の感覚ですよね。
これまでも数々の失言をしては炎上してきた桜田義孝氏。
今回の一連の件でもまた世間では「もう辞任を!」という声が噴出しました。
そもそもなぜ桜田義孝氏が入閣し五輪担当相になったのか、ということなんですが、そこは自民党内の派閥が深く関係していて、桜田義孝氏が所属している二階派代表の二階俊博氏の後押しによって入閣したのだそうです。
そういったことから、五輪担当相を全うするだけの力がないのに、無理やり大臣になった、ということのようですね。
ですので、今までの失言のときにも、別の大臣に厳しく注意されるようなことはあっても、結局は辞任を逃れてきています。
今回の失言でも「五輪を成功させるよう全力を尽くしてほしい」と安倍晋三首相も野党からの罷免の要求には応じませんでした。
しかし今回は池江選手にまつわる失言をきっかけに、これからまたしばらくは五輪担当相としての資質を問われる事態となりそうです。
いえ。
— 蓮舫🙋♀️RENHO・れんほう@立憲民主党 (@renho_sha) February 13, 2019
前回は答弁の内容に驚いてしまい、結局用意していた質問を実は取りやめました。議論にならないと思ったからです。
五輪予算の在り方をきっちり問います。そこで、五輪担当相として相応しいかどうかはみなさんにご判断していただければと思います。 https://t.co/y9nRGfIeCU
適切な判断ができたらいいですね!
「話には聞いてるが、読んでおりません」
— 蓮舫🙋♀️RENHO・れんほう@立憲民主党 (@renho_sha) February 13, 2019
オリンピック憲章を階さんに問われた桜田大臣の答弁です。
いま、予算委員会で質疑しています。https://t.co/xyiZc1JUwz
これからの動向にも注目ですね。
最後に、撤回をした日の桜田義孝氏の答弁。
国民民主党の岡本充功氏に「なぜ失言が多いのか」と問われると、「私にはよくわかりません」と答えた。
なるほど・・・ご自身でもわからないのでしたら気を付けようがないですから、これはまた失言もしますね、間違いなく!
もはやうっかりではない、ということです。
自民党としても、派閥などの人間関係に縛られずに、本当に大臣が務まるだけの素質がある方にお願いして欲しいと切に願います。
こんなことで予算委員会の時間をとったり、世間が不安な気持ちになる時間も、もったいない!!
今後の安倍政権の動向にも注目していきましょう!
まとめ
何はともあれ、予算委員会でも決めなくてはならない大切なことがたくさんあるはずのに、大臣の失言を追求したり個人的で感情的な質疑が国会中継で流されるのはもう止めて頂きたいですね。
本当にそんなことをしている時間がもったいないです。
本当に決めるべき大切なことについて論議する時間を設けるためにも、不要な議論は与野党双方、即刻やめるべきです。
そしてそんな不要な議論を繰り返ししなくてはならない原因自体を取り除くのが当然ではないかと思うのは私だけではないはずです。
私達も選挙で国民の代表となる自覚のない方を選ばないためにも、感情的にならずに、今、国会で、政治で、何が起きているのかきちんと正確に判断できるようにならないといけませんね。