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「骨太の方針」がなぜ骨太なのか気になる!わかりやすく解説。その問題点は?

「新しい資本主義」を目指して、政府はいろいろな方針を打ち出して、日本の屋台骨である経済の流れを太くしていこうとしています。経済の実際の基礎力を強くするという意味で「骨太」という言葉を使っています。1960年から、所得倍増計画という方針がありました。この時は実際に、1970年までに国民全体の消費支出が2倍以上となり、その名の通りの結果を残しました。1991年のバブル崩壊以降、経済は低迷しています。アベノミクスなどいろいろな経済対策がとられましたが、本格的な回復には至っていません。そこで、基礎的な経済力を強くするために、また国民の生活を豊かにするために、「骨太の方針」や「資産所得倍増プラン」などの方針が打ち出されたので、これらについてわかりやすく解説していきます。

「骨太の方針」がなぜ骨太なのか?

close up view of crunchy bone shaped cookies for dog. 出典:123rf

なぜ骨太かというと、経済の規模や流れを太くして、企業なども体力をつけていき、みんなの生活を豊かにしてしていくことを「骨太の方針」と呼んでいるからです。

どうやって骨太にしていくかというと、そのための「新しい資本主義」を実現するためのメインのプランとして「資産所得倍増プラン」という計画を実行していくことです。そこには、金融緩和や貯蓄、利子、投資、配当、物価の上昇などが関係しています。まずこれらから解説していきます。

資産所得倍増プランとは

資産所得とは、例えば、アパートを所有している場合はその賃貸料収入だったり、株式を所有している場合は配当だったりします。

当然、銀行への貯金の利子も含みます。

以前の所得倍増計画が約十年かけて達成したことから、期間としては今後十年かけて資産所得を二倍にしていく計画が「資産所得倍増プラン」です。今すぐにその目標が達成されるわけではありません。

言葉通り受け取ると、「資産は増えなくて、配当を二倍にするだけなら意味がないじゃないか。」と思われるかもしれませんが、株の配当が倍になると、それなりに株価も上がって、資産価値も増えています。

その方法は個人の金融資産を貯蓄から投資に向かわせること

資産所得を増やす方法として、個人の金融資産を銀行などの貯蓄から、株式などへの投資へと向かわせようとしています。

当然、銀行への預金に対しても利子という資産所得がつくため、その利子が倍になるような方法をとれればいいのですが、それは困難です。なぜかというと、今後も金融緩和が継続することが予想され、国内に通貨が供給され続けるため、金利や利子が上昇するといことは考えづらいからです。金融緩和が継続する限り、貯金として持っていても利子は増えないということです。

また貯金している通貨の価値も下がっていきます。そのため、貯蓄から投資へと向かわせようとしています。

金融緩和や物価の上昇との関連

国力が豊かなアメリカと違い、日本は今後も金融緩和が継続することが予想されます。通貨が市場に供給されると、当然、株価も含めて物の値段は上がっていきます。その分、個人の給与所得が上がっていれば問題ないのですが、欧米と比較して、日本の個人の給与所得はあまり上がっていません。

このまま物価だけ上昇して、給与が上がらなくなると、個人の生活は苦しくなります。その穴埋めとして、資産での所得を増やしていこうといことでしょう。

問題点は?

swing on chains in the city park. playground. 出典:123rf

個人が金融資産の運用を銀行の貯蓄から投資へと向かわせると、いろいろな問題点が出てきます。投資は必ずしも儲かるとも限りません。大手の銀行などに預けておいた方が安全という考え方もあります。また、そもそも、投資するための資産を持っていないと意味がありません。また資金が海外の資産に移動することによって、円安が加速するかもしれません。そういった問題点をわかりやすく解説していきます。

そもそも投資する資産や余力のある家庭や個人は少ない

投資するためには、そもそも資産や貯金の余力がないといけません。今後の生活に必要な資金は銀行に貯金として持っていなけらばならないので、中間層でもその余力は少ないといえます。

そのため、実際に投資するのは富裕層か超富裕層という国民の中の一部の人達だけということになります。富裕層と超富裕層の世帯数は国民全体の2.6%程度です。

そのため、資産所得が増えるといことは、富裕層のみが利益があって、さらに貧富の格差が広がるという問題点があります。

雇用創出や給与所得を上げるという、基本的な経済対策を初めにしないと、当然、投資に回すお金は貯まりません。

そういう方針をとばして、まず先に資産所得を増やそうというのは順序が逆です。

資産所得はプラスもあればマイナスになるリスクもある

株式投資を例にとってみると、配当の収入はあっても、株価自体が下がるということもあります。

株式への投資はリスクもあります。また、投資の知識を得るためにみんながそれなりに勉強しなければなりません。投資行動そのものにも時間がかかります。その勉強や投資に費やす時間があったら、実際に仕事をして給料をもらったほうがいい場合もあります。

そもそも銀行など大手金融機関が投資している

銀行にお金を預けているだけでも、その銀行が投資をしています。そこから得られた利益が利子として戻ってくるわけです。

大手銀行や郵貯、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などが大きな資金を運用しています。そういった巨額の運用しているところのほうが、安定して利益を出せます。

個人が貯蓄を減らすと、そういった大規模で安定した機関から資金が逃げていき、大手銀行などが弱体化していくかもしれないという問題点もあります。また、個人が金融資産の運用を外資の機関に任せて、外資の機関のほうが肥大化してしまうかもしれません。

さらに円安が加速し、物価が上昇する

貯金が投資に向かうからといって、必ずしも国内への投資に向かうとは限りません。海外への投資へと日本円が向かう場合もあります。日本円が海外に流出すると円安傾向となります。

円安となれば、輸入品の価格が上昇します。すると、日本は原油や小麦など、生活に必要なものも輸入に頼っているため、当然、物価も上昇するという問題点があります。

また円安が加速すると、円で得られる資産所得が増えても、実際のそのドルベースの価値は上がっていないという事態も発生します。

まとめ

これまで、骨太の方針や資産所得倍増プランについてと、その問題点について説明してきました。経済の基礎体力を強くしていき、国民の生活が豊かになっていくことはいいことです。アベノミクス以降、日銀の金融緩和は継続して、貨幣の供給量は増えて、円安は進行し、物価は上昇していますが、肝心な個人の給料や賃金はあまり増えていません。資産所得といっても投資するための貯蓄を持っていなければなりません。まずは給与所得を増やすことの方が先にすべきことかもしれません。この骨太の方針で、さらに円安が加速し、さらなる物価上昇を招いて、生活が苦しくなるといことだけは防いでいかなければなりません。

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